平成21年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問19
【問題19】
インターネットを利用した VPN の説明として,適切なものはどれか。
暗号化技術などを利用して,インターネットを仮想的な専用ネットワークとして安全に利用する。
インターネットによって安価な国際電話網を実現するために利用される。
ディジタル通信ネットワーク ISDN を使って,組織内のネットワークとインターネットを接続するために利用される。
同一企業グループに属する複数の企業のイントラネットを,インターネットを用いて接続し,公開可能な情報だけをやり取りする。
【解説】
ア: 暗号化技術などを利用して,インターネットを仮想的な専用ネットワークとして安全に利用する。
正しい。VPN(Virtual Private Network)は、暗号化技術やトンネリング技術を用いて、インターネット上に仮想的な専用ネットワークを構築し、安全にデータを送受信するための仕組みです。企業の拠点間接続やリモートワーク環境の構築に広く利用されています。
イ: インターネットによって安価な国際電話網を実現するために利用される。
誤り。これは VoIP(Voice over IP)の説明に近く、VPN の目的とは異なります。VPN は主にデータ通信のセキュリティとプライバシーを確保するための技術です。
ウ: ディジタル通信ネットワーク ISDN を使って,組織内のネットワークとインターネットを接続するために利用される。
誤り。ISDN(Integrated Services Digital Network)は、デジタル回線を利用した通信技術ですが、VPN とは関係ありません。VPN はインターネットやその他の IP ネットワーク上で利用される技術です。
エ: 同一企業グループに属する複数の企業のイントラネットを,インターネットを用いて接続し,公開可能な情報だけをやり取りする。
誤り。VPN は公開可能な情報だけでなく、機密情報も安全にやり取りするために利用されます。また、企業間での安全な情報共有には VPN に加えて、専用線やクラウドサービスの利用が考えられます。
【答え】
ア: 暗号化技術などを利用して,インターネットを仮想的な専用ネットワークとして安全に利用する。
出典:平成21年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問19