平成22年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問4
【問題4】
外部委託管理の監査に関する記述のうち,適切なものはどれか。
請負契約においては,委託側の事務所で作業を行っている受託側要員のアクセス管理が妥当かどうかを,委託側が監査できるように定める。
請負契約の場合は,受託側要員に対する委託側責任者の指揮命令が適切に行われているかどうかを,委託側で監査する。
外部委託で開発した業務システムの品質管理状況は,委託側で監査する必要はなく,受託側で監査すべきである。
機密度の高い業務システムの開発を外部に委託している場合は,自社開発に切り替えるよう改善勧告する。
【解説】
ア: 請負契約においては,委託側の事務所で作業を行っている受託側要員のアクセス管理が妥当かどうかを,委託側が監査できるように定める。
正しい。外部委託契約において,受託側要員が委託側の施設やシステムにアクセスする場合,適切なアクセス管理が求められます。そのため,委託側が監査できる仕組みを契約に含めることが適切です。
イ: 請負契約の場合は,受託側要員に対する委託側責任者の指揮命令が適切に行われているかどうかを,委託側で監査する。
誤り。請負契約では,受託側が作業管理を行うため,委託側が受託側要員に直接指揮命令を行うことはできません。このような監査は委託側の範疇を超えています。
ウ: 外部委託で開発した業務システムの品質管理状況は,委託側で監査する必要はなく,受託側で監査すべきである。
誤り。委託側は,受託側の品質管理状況を適切に監査し,求められる品質基準が満たされていることを確認する責任があります。
エ: 機密度の高い業務システムの開発を外部に委託している場合は,自社開発に切り替えるよう改善勧告する。
誤り。機密性の高いシステムの外部委託にはリスク管理が必要ですが,必ずしも自社開発に切り替える必要はありません。適切な監査と契約管理が重要です。
【答え】
ア: 請負契約においては,委託側の事務所で作業を行っている受託側要員のアクセス管理が妥当かどうかを,委託側が監査できるように定める。
出典:平成22年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問4