平成22年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問14
【問題14】
金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”における,内部統制の固有の限界に当たる事象はどれか。
ITの新技術の導入によって,従来のコントロールが効かなくなる。
【解説】
ア: ITの新技術の導入によって,従来のコントロールが効かなくなる。
正しい。内部統制の「固有の限界(Inherent Limitations)」とは,どれほど優れた統制を整備しても完全には防ぎきれないリスクを指します。ITの新技術が導入されると,従来の統制が無効化される可能性があり,これが固有の限界の一例となります。
イ: アクセス権限の定期的な検証の仕組みがない。
誤り。これは統制の設計や運用の不備であり,固有の限界とは異なります。適切な管理を実施すれば改善可能です。
ウ: 固有の利用者IDが発行されていない。
誤り。これは内部統制の不備の一例であり,適切な対策を講じることで解決可能な問題です。
エ: システム開発における標準化がなされていない。
誤り。標準化の欠如はプロセスの問題であり,適切な対策によって改善できるため,固有の限界とは異なります。
【答え】
ア: ITの新技術の導入によって,従来のコントロールが効かなくなる。
出典:平成22年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問14