平成22年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問22 2025年6月25日
【問題22】
イーサネットで使用される媒体アクセス制御方式である CSMA/CD の説明として,適切なものはどれか。
ア
それぞれのステーションがキャリア検知を行うとともに,送信データの衝突が起きた場合は再送する。
イ
タイムスロットと呼ばれる単位で分割して,同一周波数において複数の通信を可能にする。
ウ
データ送受信の開始時にデータ送受信のネゴシエーションとして RTS/CTS 方式を用い,受信の確認は ACK を使用する。
エ
伝送路上にトークンを巡回させ,トークンを受け取った端末だけがデータを送信できる。
【解説】
ア: それぞれのステーションがキャリア検知を行うとともに,送信データの衝突が起きた場合は再送する。
正しい 。CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)は、通信する前にキャリア検知を行い、データの衝突が発生した場合はランダムな時間待機して再送する仕組みです。これはイーサネット(有線LAN)で使用されるアクセス制御方式です。
イ: タイムスロットと呼ばれる単位で分割して,同一周波数において複数の通信を可能にする。
誤り 。これは TDMA(Time Division Multiple Access)の説明であり、CSMA/CD とは異なります。
ウ: データ送受信の開始時にデータ送受信のネゴシエーションとして RTS/CTS 方式を用い,受信の確認は ACK を使用する。
誤り 。RTS/CTS(Request to Send / Clear to Send)は、無線 LAN(IEEE 802.11)で使用されるアクセス制御方式であり、CSMA/CD とは関係ありません。
エ: 伝送路上にトークンを巡回させ,トークンを受け取った端末だけがデータを送信できる。
誤り 。これはトークンパッシング方式(Token Ringなど)に関する説明であり、CSMA/CD とは異なります。
【答え】
ア: それぞれのステーションがキャリア検知を行うとともに,送信データの衝突が起きた場合は再送する。
出典:平成22年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問22