平成24年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問2
【問題2】
システム監査における監査証拠の説明のうち,適切なものはどれか。
監査人が収集又は作成する資料であり,監査報告書に記載する監査意見や指摘事項は,その資料によって裏付けられていなければならない。
監査人が当初設定した監査手続きを記載した資料であり,監査人はその資料に基づいて監査を実施しなければならない。
機密性の高い情報が含まれている資料であり,監査人は監査報告書の作成後,速やかに全てを処分しなければならない。
被監査部門が監査人に提出する資料であり,監査人が自ら作成する資料は含まれない。
【解説】
ア: 監査人が収集又は作成する資料であり,監査報告書に記載する監査意見や指摘事項は,その資料によって裏付けられていなければならない。
正しい。監査証拠(Audit Evidence)は,監査の意見を支えるために収集・作成される資料であり,監査報告書に記載される指摘事項などは適切な監査証拠によって裏付けられる必要があります。
イ: 監査人が当初設定した監査手続きを記載した資料であり,監査人はその資料に基づいて監査を実施しなければならない。
誤り。監査計画や監査手続の記載された資料は監査実施の基準とはなりますが,それ自体が監査証拠ではありません。
ウ: 機密性の高い情報が含まれている資料であり,監査人は監査報告書の作成後,速やかに全てを処分しなければならない。
誤り。監査証拠は監査結果を支える重要な資料であり,一定期間の保存が必要です。監査報告書の作成後すぐに処分することは適切ではありません。
エ: 被監査部門が監査人に提出する資料であり,監査人が自ら作成する資料は含まれない。
誤り。監査証拠には,被監査部門が提出する資料だけでなく,監査人が独自に収集・作成する資料も含まれます。
【答え】
ア: 監査人が収集又は作成する資料であり,監査報告書に記載する監査意見や指摘事項は,その資料によって裏付けられていなければならない。
出典:平成24年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問2