平成24年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問10
【問題10】
金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”では、内部統制の基本的要素の一つとして“IT への対応”を示している。“IT への対応”に関する記述のうち、適切なものはどれか。
COSO の“内部統制の統合的枠組み”にも、構成要素の一つとして示されている。
IT 環境への対応と、IT の利用及び統制からなる。
IT を利用しない手作業での統制活動では内部統制の目的は達成できない。
【解説】
ア: COSO の“内部統制の統合的枠組み”にも、構成要素の一つとして示されている。
誤り。COSO の内部統制の構成要素には“統制環境”、“リスク評価”、“統制活動”、“情報と伝達”、“モニタリング活動”が含まれますが、“IT への対応”は独立した構成要素ではありません。
イ: IT 環境への対応と、IT の利用及び統制からなる。
正しい。“IT への対応”は、IT 環境の変化やリスクへの対応と、IT の活用及び統制の2つの側面から成り立っています。
ウ: IT を利用しない手作業での統制活動では内部統制の目的は達成できない。
誤り。IT を利用しない統制活動も内部統制の手段の一つであり、必ずしも IT の利用が不可欠というわけではありません。
エ: 他の内部統制の基本的要素と独立に存在する。
誤り。“IT への対応”は他の内部統制要素と相互に関連しており、独立して存在するものではありません。
【答え】
イ: IT 環境への対応と、IT の利用及び統制からなる。
出典:平成24年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問10