平成24年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問25
【問題25】
企業が実施するマクロ環境分析のうち、PEST 分析によって戦略を策定している事例はどれか。
購買決定者の年齢層や社会的なポジション、購買に至るプロセスの中で購買行動に影響する要因を把握し、自社の製品市場投入方法を決定する。
自社の製品市場に参入してくると見込まれる、別市場の企業の動向を把握し、新製品の開発を決定する。
自社の販売力、生産力の評価や自社の保有する技術力を検証し、新しく進出する市場分野を決定する。
法規制、景気動向、流行の推移や新技術の状況を把握し、自社の製品改善方針を決定する。
【解説】
ア: 購買決定者の年齢層や社会的なポジション、購買に至るプロセスの中で購買行動に影響する要因を把握し、自社の製品市場投入方法を決定する。
誤り。これは消費者行動の分析であり、PEST 分析の範囲ではなく、STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)戦略に関連します。
イ: 自社の製品市場に参入してくると見込まれる、別市場の企業の動向を把握し、新製品の開発を決定する。
誤り。これは競争環境の分析に該当し、PEST 分析ではなく、ファイブフォース分析(Five Forces Analysis)に関連します。
ウ: 自社の販売力、生産力の評価や自社の保有する技術力を検証し、新しく進出する市場分野を決定する。
誤り。これは企業の内部環境分析であり、PEST 分析ではなく SWOT 分析の一部(Strength や Weakness)に該当します。
エ: 法規制、景気動向、流行の推移や新技術の状況を把握し、自社の製品改善方針を決定する。
正しい。PEST 分析(Political, Economic, Social, Technological)は、企業を取り巻くマクロ環境(政治・経済・社会・技術)の影響を分析する手法です。法規制や景気動向、新技術の状況を考慮して戦略を策定するのは PEST 分析の典型的な事例です。
【答え】
エ: 法規制、景気動向、流行の推移や新技術の状況を把握し、自社の製品改善方針を決定する。
出典:平成24年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問25