平成25年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問9
【問題9】
外部委託に関するシステム監査において,経営破綻などによってソフトウェア資産のメンテナンスが受けられなくなることを防ぐために確認すべき契約項目はどれか。
外部委託先のサービスを評価するためのSLA条項
責任の所在を明確にするためのソフトウェア開発の再委託禁止条項
ソフトウェアのソースコードなどを第三者へ預託するエスクロウ条項
【解説】
ア: 開発したソフトウェアの瑕疵担保責任条項
誤り。瑕疵担保責任は、開発されたソフトウェアに不具合があった場合の責任を規定するものであり、委託先が経営破綻した際の対応策とはなりません。
イ: 外部委託先のサービスを評価するためのSLA条項
誤り。SLA(Service Level Agreement)は、サービスの品質や可用性の基準を定める契約ですが、経営破綻によるメンテナンス停止のリスクには対応できません。
ウ: 責任の所在を明確にするためのソフトウェア開発の再委託禁止条項
誤り。再委託禁止条項は、開発業務をさらに別の企業へ委託することを制限するものであり、経営破綻時のメンテナンス継続には直接関係しません。
エ: ソフトウェアのソースコードなどを第三者へ預託するエスクロウ条項
正しい。エスクロウ契約とは、ソフトウェアのソースコードや設計情報を第三者機関に預託し、委託先が倒産した場合でもユーザーがソフトウェアのメンテナンスを継続できるようにする契約です。これにより、経営破綻などのリスクに備えることができます。
【答え】
エ: ソフトウェアのソースコードなどを第三者へ預託するエスクロウ条項
出典:平成25年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問9