平成25年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問18
【問題18】
関係データベースのビューを利用する目的はどれか。
DISTINCT指定,GROUP BY句及びHAVING句をもつ演算処理を独立させて,プログラムに単純化したデータ更新手段を提供する。
行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけをアクセスさせることによって,基となる表のデータの一部を隠蔽して保護する手段を提供する。
データベースの物理的記憶構造の変更に影響されないように,アプリケーションプログラムに対して物理的データ独立性を提供する。
複数の表を結合したビューにインデックスを付与することによって,複数の表にまたがった高度な検索手段を提供する。
【解説】
ア: DISTINCT指定,GROUP BY句及びHAVING句をもつ演算処理を独立させて,プログラムに単純化したデータ更新手段を提供する。
誤り。ビューはデータの更新よりもデータの抽象化やアクセス制御のために用いられることが多く,主にデータ更新のための手段ではありません。
イ: 行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけをアクセスさせることによって,基となる表のデータの一部を隠蔽して保護する手段を提供する。
正しい。ビューを使用することで,特定の行や列のみをユーザーに公開し,データのアクセス制御やセキュリティ向上を図ることができます。
ウ: データベースの物理的記憶構造の変更に影響されないように,アプリケーションプログラムに対して物理的データ独立性を提供する。
誤り。物理的データ独立性はスキーマの設計に関わる概念であり,ビューの主な目的ではありません。
エ: 複数の表を結合したビューにインデックスを付与することによって,複数の表にまたがった高度な検索手段を提供する。
誤り。ビュー自体にはインデックスを直接付与できません。検索の効率化は主に基となるテーブルのインデックスに依存します。
【答え】
イ: 行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけをアクセスさせることによって,基となる表のデータの一部を隠蔽して保護する手段を提供する。
出典:平成25年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問18