平成26年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問3
【問題3】
“受注管理システムのデータ入力に対するシステム監査の報告書において,指摘事項に該当するものはどれか。
営業担当者が起票した受注伝票が,直接,受注入力担当者に送られ,受注入力担当者が伝票内容をシステムに入力し,その入力データによって出荷指示が自動的に行われている。
受注管理責任者と受注入力担当者が任命され,それぞれの役割が職務記述書に明文化されている。
受注件数が増えたので,契約社員を受注入力担当者に任命し,営業管理者の承認印のある受注伝票をシステムに入力させている。
受注入力担当者がシステムに入力した結果のプルーフリストを,受注管理責任者が出力し,入力した受注伝票と照合している。
【解説】
ア: 営業担当者が起票した受注伝票が,直接,受注入力担当者に送られ,受注入力担当者が伝票内容をシステムに入力し,その入力データによって出荷指示が自動的に行われている。
正しい(指摘事項に該当)。受注伝票の入力がチェックなしで行われ,そのまま出荷指示が自動的に発行されるのは問題です。このプロセスでは誤入力や不正のリスクが高まるため,適切な承認プロセスや検証の仕組みが必要です。
イ: 受注管理責任者と受注入力担当者が任命され,それぞれの役割が職務記述書に明文化されている。
誤り。適切な職務分掌(役割分担)が行われているため,指摘事項には該当しません。
ウ: 受注件数が増えたので,契約社員を受注入力担当者に任命し,営業管理者の承認印のある受注伝票をシステムに入力させている。
誤り。契約社員の任命自体は問題ではなく,営業管理者の承認印がある伝票を入力している点も統制が取れていると考えられるため,指摘事項にはなりません。
エ: 受注入力担当者がシステムに入力した結果のプルーフリストを,受注管理責任者が出力し,入力した受注伝票と照合している。
誤り。入力の正確性を確認するための適切なプロセスであり,指摘事項には該当しません。
【答え】
ア: 営業担当者が起票した受注伝票が,直接,受注入力担当者に送られ,受注入力担当者が伝票内容をシステムに入力し,その入力データによって出荷指示が自動的に行われている。
出典:平成26年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問3