平成26年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問17
【問題17】
コンティンジェンシープランにおける留意点はどれか。
企業の全てのシステムを対象とするのではなく,システムの復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。
災害などへの対応のために,すぐに使用できるよう,バックアップデータはコンピュータ室内又はセンタ内に保存しておく。
バックアップの対象は,機密情報の中から機密度を勘案して選択する。
被害のシナリオを作成し,これに基づく“予防策策定手順”を策定する。
【解説】
ア: 企業の全てのシステムを対象とするのではなく,システムの復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。
正しい。コンティンジェンシープラン(緊急時対応計画)では、すべてのシステムを対象にするのではなく、業務継続に重要なシステムを優先的に復旧する方針を定めることが重要です。
イ: 災害などへの対応のために,すぐに使用できるよう,バックアップデータはコンピュータ室内又はセンタ内に保存しておく。
誤り。災害対策の観点から、バックアップデータはオフサイト(別の場所)に保存するのが望ましく、同じ施設内に保存すると災害時に同時に被害を受けるリスクがあります。
ウ: バックアップの対象は,機密情報の中から機密度を勘案して選択する。
誤り。バックアップの対象は機密情報だけでなく、業務継続に必要なすべてのデータを考慮して決定するべきです。
エ: 被害のシナリオを作成し,これに基づく“予防策策定手順”を策定する。
誤り。コンティンジェンシープランは、主に発生した災害や障害への対応計画であり、予防策よりも事後対応の手順が主な焦点となります。
【答え】
ア: 企業の全てのシステムを対象とするのではなく,システムの復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。
出典:平成26年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問17