平成27年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問6
【問題6】
システムの開発,運用及び保守を担当者が 1 人だけで実施している企業におけるシステム監査に関する記述のうち,最も適切なものはどれか。
開発,運用及び保守の実施状況を熟知している当該担当者に対するヒアリング結果だけを監査証拠にする。
システム改修時の利用部門による動作確認及び責任者による承認の実施状況を確認できる監査手続にする。
適正な監査手続の実施が不可能であることを当然のこととして,監査意見を形成する。
内部統制による牽制が十分であることを当然のこととして,監査計画を策定する。
【解説】
ア: 開発,運用及び保守の実施状況を熟知している当該担当者に対するヒアリング結果だけを監査証拠にする。
誤り。ヒアリング結果のみを監査証拠とするのは不十分であり,客観的な証拠(ログ,ドキュメント,レビュー記録など)も必要です。
イ: システム改修時の利用部門による動作確認及び責任者による承認の実施状況を確認できる監査手続にする。
正しい。システム監査では,改修時の適切な動作確認や承認プロセスが実施されているかを確認することが重要です。
ウ: 適正な監査手続の実施が不可能であることを当然のこととして,監査意見を形成する。
誤り。監査の実施が困難な状況でも,可能な限り適切な監査手続きを工夫して実施することが求められます。
エ: 内部統制による牽制が十分であることを当然のこととして,監査計画を策定する。
誤り。内部統制の有効性は検証すべき対象であり,当然のものとして監査計画を策定するのは適切ではありません。
【答え】
イ: システム改修時の利用部門による動作確認及び責任者による承認の実施状況を確認できる監査手続にする。
出典:平成27年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問6