平成28年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問2
【問題2】
“システム監査において実施される “試査” に該当するものはどれか。
監査対象に最も適合した監査手続を決定するために,幾つかの監査技法を試行する。
計算モジュールの正確性を確認するために,ソースプログラムをレビューする。
全てのトランザクションデータに監査手続を試験的に適用し,その処理の正当性について判断する。
抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し,データ全件の正当性について判断する。
【解説】
ア: 監査対象に最も適合した監査手続を決定するために,幾つかの監査技法を試行する。
誤り。これは監査計画の策定に関するものであり,試査の定義とは異なります。
イ: 計算モジュールの正確性を確認するために,ソースプログラムをレビューする。
誤り。ソースコードレビューは監査技法の一つですが,試査とは異なります。
ウ: 全てのトランザクションデータに監査手続を試験的に適用し,その処理の正当性について判断する。
誤り。試査ではデータ全件を対象にするのではなく,サンプルデータを抽出して監査を行います。
エ: 抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し,データ全件の正当性について判断する。
正しい。試査(Sampling Audit)とは,監査対象のデータ全件を確認するのではなく,サンプルを抽出して適用することで,全体の正当性を判断する手法です。これは監査において一般的に用いられる方法です。
【答え】
エ: 抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し,データ全件の正当性について判断する。
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問2