平成29年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問10
【問題10】
金融庁「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(平成23年)」において,“全社的内部統制”としての“IT への対応”に該当する評価項目はどれか。
新たなシステムの導入に当たり十分な試験が行われているか。
経営者は,IT に関する適切な戦略,計画などを定めているか。
システムに障害が発生した場合,分析や解決などの対応が適切に行われているか。
販売管理システムの運用業務を外部委託する契約を,社内規程に従って締結しているか。
【解説】
ア: 新たなシステムの導入に当たり十分な試験が行われているか。
誤り。これはシステム開発時のIT全般統制に関するもので、「全社的内部統制」における「ITへの対応」ではありません。
イ: 経営者は,IT に関する適切な戦略,計画などを定めているか。
正しい。「全社的内部統制」の評価項目として、経営層によるIT戦略や方針の策定が重要です。
ウ: システムに障害が発生した場合,分析や解決などの対応が適切に行われているか。
誤り。これはIT運用の管理に関する評価であり、「ITへの対応」の文脈とは異なります。
エ: 販売管理システムの運用業務を外部委託する契約を,社内規程に従って締結しているか。
誤り。これは外部委託の運用統制であり、業務プロセスレベルの統制に該当します。
【答え】
イ: 経営者は,IT に関する適切な戦略,計画などを定めているか。
出典:平成29年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問10