平成29年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問11
【問題11】
JIS Q 20000-2:2013(サービスマネジメントシステムの適用の手引)によれば,サービスレベル合意書(SLA)の作成指針のうち,最も適切なものはどれか。
SLA では,顧客の責任は規定せずに,サービス提供者の責任を規定する。
SLA において設定する目標は,サービス提供者の視点でできるだけ多く定義する。
ある顧客に対して複数のサービスを提供する際に,一つの SLA で複数のサービスに対処してもよい。
利用するサービスに関する情報は,サービスカタログに収録されている情報についても,必ず SLA に記載する。
【解説】
ア: SLA では,顧客の責任は規定せずに,サービス提供者の責任を規定する。
誤り。SLAでは、サービス提供者と顧客の双方の責任を明確に記載する必要があります。
イ: SLA において設定する目標は,サービス提供者の視点でできるだけ多く定義する。
誤り。目標は顧客との合意に基づいて設定されるべきであり、提供者側の都合だけで定義するものではありません。
ウ: ある顧客に対して複数のサービスを提供する際に,一つの SLA で複数のサービスに対処してもよい。
正しい。SLAは、複数のサービスを一括で対象とすることも可能であり、運用上柔軟に設計できます。
エ: 利用するサービスに関する情報は,サービスカタログに収録されている情報についても,必ず SLA に記載する。
誤り。サービスカタログに記載された情報のうち、SLAに明記すべき内容は選別して記載されます。全てを記載する必要はありません。
【答え】
ウ: ある顧客に対して複数のサービスを提供する際に,一つの SLA で複数のサービスに対処してもよい。
出典:平成29年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問11