平成30年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問19
【問題19】
暗号機能を実装した IoT において脅威となるサイドチャネル攻撃に該当するものはどれか。
暗号化関数を線形近似する式を導き,その線形近似式から秘密情報の取得を試みる。
装置が発する電磁波を測定することによって秘密情報の取得を試みる。
二つの平文の差とそれぞれの暗号文の差の関係から,秘密情報の取得を試みる。
理論的にあり得る ID とパスワードの組合せの全てを適用して秘密情報の取得を試みる。
【解説】
ア: 暗号化関数を線形近似する式を導き,その線形近似式から秘密情報の取得を試みる。
誤り。これは「線形攻撃(Linear Cryptanalysis)」であり、暗号アルゴリズムの数学的性質を利用する手法で、サイドチャネル攻撃ではありません。
イ: 装置が発する電磁波を測定することによって秘密情報の取得を試みる。
正しい。電磁波解析攻撃は、装置の物理的特性を利用して秘密情報を推定するサイドチャネル攻撃の一種です。
ウ: 二つの平文の差とそれぞれの暗号文の差の関係から,秘密情報の取得を試みる。
誤り。これは「差分攻撃(Differential Cryptanalysis)」と呼ばれるもので、アルゴリズムの性質に基づく暗号解析であり、サイドチャネル攻撃ではありません。
エ: 理論的にあり得る ID とパスワードの組合せの全てを適用して秘密情報の取得を試みる。
誤り。これは「総当たり攻撃(Brute Force Attack)」であり、物理的な側面を利用するサイドチャネル攻撃ではありません。
【答え】
イ: 装置が発する電磁波を測定することによって秘密情報の取得を試みる。
出典:平成30年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問19