令和2年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問5
【問題5】
財務報告に係る内部統制監査におけるリスクアプローチの説明のうち、適切なものはどれか。
監査の効率性を念頭におき、固有リスクだけを評価する。
財務諸表の重要な虚偽表示リスクの有無にかかわらず、任意に抽出した業務プロセスに対してリスクを評価する。
財務報告に係る全ての業務に対して、ボトムアップで網羅的にリスクを洗い出して評価する。
想定されるリスクのうち、財務諸表の重要な虚偽表示リスクが高い項目に監査のリソースを重点的に配分する。
【解説】
ア: 監査の効率性を念頭におき、固有リスクだけを評価する。
誤り。リスクアプローチでは固有リスクのみならず、統制リスクや発見リスクも総合的に評価します。
イ: 財務諸表の重要な虚偽表示リスクの有無にかかわらず、任意に抽出した業務プロセスに対してリスクを評価する。
誤り。リスクアプローチはリスクの高い領域に焦点を当てて評価するものであり、無差別ではありません。
ウ: 財務報告に係る全ての業務に対して、ボトムアップで網羅的にリスクを洗い出して評価する。
誤り。リスクアプローチは効率的な監査のため、すべてを網羅的に実施するのではなく、重点を置く方式です。
エ: 想定されるリスクのうち、財務諸表の重要な虚偽表示リスクが高い項目に監査のリソースを重点的に配分する。
正しい。リスクアプローチの基本方針は、重大な影響を与える可能性の高いリスクにリソースを集中させることです。
【答え】
エ: 想定されるリスクのうち、財務諸表の重要な虚偽表示リスクが高い項目に監査のリソースを重点的に配分する。
出典:令和2年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問5