令和2年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問12
【問題12】
基幹業務システムの構築及び運用において、データ管理者(DA)とデータベース管理者(DBA)を別々に任命した場合のDAの役割として、適切なものはどれか。
業務データ量の増加傾向を把握し、ディスク装置の増設などを計画して実施する。
システム開発の設計工程では、主に論理データベース設計を行い、データ項目を管理して標準化する。
システム開発のテスト工程では、主にパフォーマンスチューニングを担当する。
システム障害が発生した場合には、データの復旧や整合性のチェックなどを行う。
【解説】
データ管理者(DA: Data Administrator)
業務の実世界から概念設計、論理設計までを担当し、データそのものの定義・標準化・整合性管理を行う役割です。
- データ項目の標準化
- データモデルの論理設計
- データの整合性と一貫性の維持
データベース管理者(DBA: DataBase Administrator)
DAの設計に基づき、物理的なデータベースの構築・運用・保守を担当します。
- データベースの物理設計と構築
- バックアップ、復旧、パフォーマンス管理
- ハードウェアやディスク装置の容量管理
ア: 業務データ量の増加傾向を把握し、ディスク装置の増設などを計画して実施する。
誤り。これはハードウェアリソースを扱うDBAの職務です。
イ: システム開発の設計工程では、主に論理データベース設計を行い、データ項目を管理して標準化する。
正しい。これはDAの主な役割に該当します。
ウ: システム開発のテスト工程では、主にパフォーマンスチューニングを担当する。
誤り。これはDBAの役割です。
エ: システム障害が発生した場合には、データの復旧や整合性のチェックなどを行う。
誤り。復旧・保守業務もDBAの職責です。
【答え】
イ: システム開発の設計工程では、主に論理データベース設計を行い、データ項目を管理して標準化する。
出典:令和2年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問12