平成26年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問14
【問題14】
ある研究所において,社員は一つ以上の学会に所属している。社員と学会の関係をUMLを用いて表した図のうち,適切なものはどれか。ここで,会員番号は学会が所属する会員を一意に識別するために付与する番号である。
直接関連で表現しているが、会員番号が関連クラスとして分離されていない
関連の方向は正しいが、会員番号の管理が適切でない
学会と社員の間に「会員番号」をもつ関連クラスが設けられている
関連クラスがあるが、学会側の最小の関連が0になっており要件と合わない
【解説】
この問題では、以下のポイントを考慮する必要があります。
- 社員は一つ以上の学会に所属する → 1..* の関連が必要
- 学会には複数の社員が所属できる → 0..* または 1..* の関連が必要
- 学会ごとに会員番号が付与される → 会員番号は学会と社員の関係性に依存する
ア: 直接関連で表現しているが、会員番号が関連クラスとして分離されていない
誤り。会員番号が社員の属性になっており、学会ごとに異なる会員番号を持つ関係が適切に表現されていません。
イ: 関連の方向は正しいが、会員番号の管理が適切でない
誤り。会員番号が社員の属性として扱われているため、学会ごとに異なる会員番号を付与するという要件を満たしていません。
ウ: 学会と社員の間に「会員番号」をもつ関連クラスが設けられている
正しい。社員と学会の **多対多の関係** を表現し、学会ごとに異なる会員番号を付与するという要件を満たしています。
エ: 関連クラスがあるが、学会側の最小の関連が0になっており要件と合わない
誤り。社員は **1つ以上** の学会に所属する必要があるため、学会側の最小値が **0** では要件を満たしません。
出典:平成26年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問14