平成26年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問24
【問題24】
TOC における DBR(ドラム・バッファ・ロープ)のドラムの説明はどれか。
制約条件工程を最大限に稼働させるために制約条件工程の前に置かれる余裕時間や計画的な在庫
制約条件工程を含む工程全体の売上高から,原材料費などの費用を差し引いたもの
全体の生産量を決める上で能力上制約となる工程のこと,又はその工程のペースに合わせること
先頭の工程への原材料の投入タイミングを制約条件工程の生産速度に同期させる仕組み
【解説】
ア: 制約条件工程を最大限に稼働させるために制約条件工程の前に置かれる余裕時間や計画的な在庫
誤り。これは「バッファ」に該当します。バッファは、制約工程の停止を防ぐために、余裕を持たせた在庫や時間を指します。
イ: 制約条件工程を含む工程全体の売上高から,原材料費などの費用を差し引いたもの
誤り。これはスループット(Throughput)の考え方に関連し、DBRの「ドラム」とは関係がありません。
ウ: 全体の生産量を決める上で能力上制約となる工程のこと,又はその工程のペースに合わせること
正しい。DBR(Drum-Buffer-Rope)における「ドラム(Drum)」は、ボトルネック工程の生産速度を基準にして全体の生産スケジュールを決定する役割を持ちます。この工程が全体の生産ペースを決めるため、「ドラム」と呼ばれます。
エ: 先頭の工程への原材料の投入タイミングを制約条件工程の生産速度に同期させる仕組み
誤り。これは「ロープ(Rope)」の説明に該当します。ロープは、原材料投入を制約工程の生産能力に同期させることで、不要な仕掛かり在庫を抑制する役割を持ちます。
【答え】
ウ: 全体の生産量を決める上で能力上制約となる工程のこと,又はその工程のペースに合わせること
出典:平成26年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問24