平成25年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問13
【問題13】
情報システムの設計のうち,フェールソフトの例はどれか。
UPSを設置することによって,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け,安全に運転を停止できるようにする。
ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことによって,システムの誤動作を防止できるようにする。
【解説】
ア: UPSを設置することによって,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
誤り。これはフェールセーフの例であり,障害発生時に安全にシステムを停止する仕組みです。
イ: 制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け,安全に運転を停止できるようにする。
誤り。これもフェールセーフの考え方であり,異常時に安全な状態に移行する設計です。
ウ: ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
正しい。これはフェールソフトの例です。システムの一部が故障しても,完全に停止するのではなく,機能を縮小しながら継続運用する設計のことを指します。
エ: 利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことによって,システムの誤動作を防止できるようにする。
誤り。これはフォールトトレランスやヒューマンエラー防止の考え方に近く,フェールソフトとは異なります。
【答え】
ウ: ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
出典:平成25年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問13