平成22年度 秋期 システム監査技術者試験 午前II 問10
【問題10】
“情報セキュリティ監査基準”の位置付けはどれか。
監査人が情報資産の監査を行う際に判断の尺度として用いるべき基準であり,監査人の規範である。
情報資産を保護するためのベストプラクティスをまとめたものであり,監査マニュアル作成の手引書である。
情報セキュリティ監査業務の品質を確保し,有効かつ効率的に監査を実施することを目的とした監査人の行為規範である。
組織体が効果的な情報セキュリティマネジメント体制を構築し,適切なコントロールを整備,運用するための実践規範である。
【解説】
ア: 監査人が情報資産の監査を行う際に判断の尺度として用いるべき基準であり,監査人の規範である。
誤り。これは監査基準の一部の要素を含んでいますが,監査の品質管理や手法の規範とは異なります。
イ: 情報資産を保護するためのベストプラクティスをまとめたものであり,監査マニュアル作成の手引書である。
誤り。情報資産の保護は情報セキュリティ管理の目的ですが,情報セキュリティ監査基準は監査の実施方法を定めるものです。
ウ: 情報セキュリティ監査業務の品質を確保し,有効かつ効率的に監査を実施することを目的とした監査人の行為規範である。
正しい。情報セキュリティ監査基準は,監査業務の品質を確保し,適切な監査手法を定めることを目的とした規範です。
エ: 組織体が効果的な情報セキュリティマネジメント体制を構築し,適切なコントロールを整備,運用するための実践規範である。
誤り。これはISO 27001などの情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の内容に近く,監査基準の位置付けとは異なります。
【答え】
ウ: 情報セキュリティ監査業務の品質を確保し,有効かつ効率的に監査を実施することを目的とした監査人の行為規範である。
出典:平成22年度 春期 システム監査技術者試験 午前II 問10